塗装剥離実験室
〜IPA(イソプロピルアルコール)と漂白剤を使用した塗装剥離
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新規アップ 2003/04/14   最終更新 2012/08/11(レイアウト変更)

模型製作の仕上がりに大きく影響する下地作りにあたり塗装剥がしは重要な工程ですが、ABS樹脂に塗装/印刷されたNゲージマスプロ製品の塗装をアクリル塗料用シンナー等で落としていたら、ボディー(ABS樹脂)にヒビが入ってしまった…

〜〜なんてケースを経験したことはありませんか?
現在マスプロ製品の多くがABS樹脂を使用しておりますが、これはシンナーに非常に弱く、簡単に割れて(崩壊)してしまいます。

そこで、『極力樹脂に影響しないもので剥離できないか』と様々実験を行った結果、有用な方法の一つとして、イソプロピルアルコール(イソプロパノール・IPA とも言う)を使って塗装を落とす事に行き着きました。 さらに、副産物としてシンナーでは落ちないものも剥離出来たりと、樹脂がABSでなくとも有用な場合もあるようです。

以下にイソプロピルアルコール(以下IPAと略します)を使うメリットや留意点などをまとめてみました。
また、漂白剤についてはプラにメッキ処理されたもの、、例えばTOMIX209系用クーラーなどに絶大な効果があります。

←ABS樹脂製品(KATO製EF64)
シンナーによって崩壊したボディー
酷い場合、このような状態に。


画像提供:W様


 IPAを使用した塗装剥離


<IPA〜自動車水抜き剤>

このIPAを使用するにあたり、ポイントとなった点に”自動車水抜き剤”での代用が挙げられます。
通常IPAを購入/入手する際は、薬局等にて〜が一般的ですが、その場に在庫が無かったり、成分を保障する為に高価であったり、あっても成分が100%若しくはそれに近いものでは無かったりと少々煩わしいものでした。 しかし、自動車水抜き剤の成分がほぼIPAで出来ている事に気付き、これならカーショップやガソリンスタンド、ホームセンター、一部の100円ショップにも置いてあるので入手が簡単且つ安価、煩わしさも無く手頃に使用出来るのではないかと思った次第です。

※自動車用水抜き剤には主にガソリン車用とディーゼル車用がありますが、この用途ではガソリン車用を使用します


<効果/対樹脂特性>

では肝心の効果と言うと、シンナー(溶剤)による剥離と比べ相対的に時間が掛かります。 落ち易いものは数時間〜落ち難いものは一週〜数ヶ月単位(ここまで来ると落ちるとは言わない??)で、正直なところものによって効果は様々です。 同じ製品でもロットや色によっても効果がまちまちであったり、例えABS樹脂であっても割れてしまったり樹脂の染色が落ちてしまったりと、ABSに対して全く影響が無い訳ではありません。 乱暴な言い方をすると、試してみないと判らない部分が多いのが現状です。 しかしシンナーに比べれば格段に影響が少なく、経験上塗装剥離にかなり有用である事は確かです。

また、IPAはシンナー(溶剤)とは異質のプロセスによって塗装を剥離する事により、シンナーでは落ちなかったものにも効果があります。 シンナー(溶剤)は特性の合うものを溶かして落とす〜特性が合えば効果は絶大ですが、特性が合わなければ全く反応しません。 これに対し、IPAは溶かすのではなく塗膜を崩して落とす感じで、塗膜に浸透して結合を崩せるものであれば剥離する事が可能です。 溶かして落とす〜では無い事から、直ぐに分離沈殿、再利用も安易且つ水溶性である事も相まって、使い勝手も非常に良いと言えます。

<使用感>

相対的に時間が掛かる場合が殆どですが、落ち易いものは数時間の漬け込みで効果が出て来ます。  前述の通り、メーカー/車種/色によって効果は様々、さらには同じ製品であってもロットによって効果に大きな差がある場合があります。
また、溶剤では無い為漬け込んでおけば勝手に溶け出すと言ったケースはまず期待出来ず、ブラシ等で擦ってやる事が必須です。


<剥離作業の流れ>



step 1:必要なものを準備します

密閉出来る容器
タッパーなどの容器で間口が広いものが使い易いです。 深さは用途/量によって選択します。

IPA
剥がすものを完全に浸せる量が必要です。 画像の容器で1+1/2本(300ml程度)必要です。

歯ブラシ
画像の標準的なものの他に、毛先が非常に細いもの、毛先を半分程度大雑把に切り取って腰を強くしたものがあると便利。  ウレタンフォーム(目が細かく比較的固めなスポンジ)も使えるとの事です。

新聞紙等養生用具
特別な作業台がある場合は別として、周囲への飛沫の付着防止に必要でしょう。
使用後IPAが染み込んでしまった新聞紙は非常に燃え易いので、完全に気化するまで取り扱いは注意しましょう。

ゴム手他保護用具
IPAは浸透性が非常に強く、水にも溶け易い事から皮膚からも簡単に吸収してしまいます。
汚れ防止と健康への配慮から最低限ゴム手は必要、人によっては保護グラス・マスク等も必要かもしれません。



step 2:漬け込み

容器に剥離するもの(車体など)を入れ、”完全に浸る量の”IPAを注ぎます。
画像は非常に汚い状態で申し訳ありませんが、これはこれで理由が…(後述参照
注ぎ終えたら蓋を閉めて暫し放置…



step 3:いよいよ剥離作業です

今回のバスコレの場合、早ければ数時間で落とせますが、余裕を持って4日ほど漬けてみました。
ご覧のようにちょっと触っただけで塗膜は見事に崩壊、良い頃合いのようです。
極力表面を乾燥させないようにしながら、歯ブラシ等で擦って落とします。 相性が良い場合サクサク剥がれます。

※横に逸れますが、画像の塗膜の状態及び沈殿物の様子で、塗装を溶かして落としているのではなく、塗装面を崩して落としている様子がお判り頂けるかと思います。



step 4:水洗い

剥離作業が終わったらそのまま水洗い、管理人は中性洗剤も併用して洗います。



step 5: 拭き取り乾燥で終了

表面や目立つ部分は拭き取っておき、細かい部分まで乾燥したら終了です。ご覧のように綺麗さっぱり剥離出来ました。
この状態になるといよいよお待ちかね〜といった感じで楽しくなって来ますね(^^


<経験上の裏話>


・液温度を上げてやると効果が増す
寒い冬など液温度が低いと効果も低下、逆に液温度を上げてやると何故か効果が高くなります。 かと言って、間違っても直接火に掛けたり、まさかとは思いますが…電子レンジやオーブンに掛ける事もご法度です。 基本はアルコールですので、着火性が非常に高く、炎/火花に触れさせる事は本当に危険です。絶対やめましょう。  容器(プール)を火に掛けていないお湯に漬けるなど、よりマイルドな方法で且つ常識的な温度にて。(温めると蒸発量も多くなります)  ただし、暖める事により膨潤等(樹脂への影響)を促進してしまう場合もありますので、テスト等を踏まえ各自判断する必要があります。

・まっさらな新品よりも使い古したIPAの方が効果が高い
これはどのような理由でそうなるのかは未だに判りませんが、経験上使い古しのIPAの方が効果が高いのは事実です。 簡単に捨てては非常に勿体無い…積極的に再利用しましょう。

・漬け込み時間は余裕を持って…
効果があるものは数時間で剥離も可能ですが、奥まった部分や隅などに残ってしまう場合があります。 また、剥離出来ずに残したままにすると(特に水洗いしてしまうと)、何故かその後幾ら漬けても落ちなくなってしまう傾向もあります。 ここは少し我慢して余分に漬け込んだ方が作業性が良く仕上がりも綺麗です。

・透明樹脂は慎重に(IPAでの剥離は経験上お勧めしません)
割れてしまった〜などのご報告を頂いている中で多いものに透明樹脂が挙げられます。 影響が少ないものもありますが、念の為透明樹脂を漬ける際は様子を見ながら慎重に。また出来るだけ綺麗なIPAを使いたいです。

Bトレイン、スタートレインは自身の経験でも今のところ大丈夫、支障があったとの情報も頂いておりません。
逆にチョロQ・ワーキングビークルの一部製品、釣具のルアーなどで割れたとのご報告を頂いております。
バスコレの窓ガラスはものによってまちまちですが、一部の製品ではガラスが白濁するようです。 汚れたIPAを使うと汚れの付着や白濁を起こすなど、私の経験則から言えば、透明樹脂製品へのIPA剥離はお勧めしません。 この場合Mrの青ラベルシンナー等でサッと落とす方が無難かも知れません。

・ディーゼル車用水抜き剤を使うと…
IPAの純度が高いガソリン車用を使用するように勧めていますが、ではディーゼル車用を使うとどうなるのか…
これまで試した製品=TOMYのバスコレクションでは、樹脂には影響せず塗装もガソリン車用と同じ感覚で剥離出来ましたが、高確率で透明の膜のようなものが隅の部分など各所に付着します。 これはディーゼル車用水抜き剤特有の溶け込んでいた潤滑油等のケミカル剤が変成したものだと想像しておりますが、この上からそのまま塗装すると著しい塗装剥げの原因になります。また、この膜は水や中性洗剤程度では落ちず、洗浄に余計な手間を要す事からやはりガソリン車用を使用する事をお勧めしたいです。


<注意事項・おことわり> ”必ずご一読下さい”

さて、ここまで読んで頂き、「使用してみようかな?」と思われた皆様、以下に注意点とお約束のおことわりを書いておきますので、使用の前に必ずご一読下さい。

・IPA〜水抜き剤の選択
水抜き剤が入手は簡単ですが、IPA99%以上ではなかったり、稀にそもそも主成分がIPAではない"水抜き剤"も散見されます。
ABSに対して影響が顕著な物質が混入されている可能性もありますので、購入の際は必ず成分表示を確認頂き、単純に"水抜き剤"としての購入にはご注意下さい。 水抜き剤である事より、IPAである事が肝心です。(99%以上など100%に近いものが理想です) また、ブランドによっては自動車整備上の誤使用を避ける為に色が付けられているものもあったり、ディーゼル車用には潤滑油を溶け込ませているものありますので、この用途には無色透明なもので且つガソリン車用を用意したいです。

・使用上の注意
成分表示にも危険等級2とありますが、IPAは浸透性・揮発性・着火性が強く、体にも有害です。  使用にあたっては、火気や火花、換気には十分配慮し、さらにゴム手を使用して皮膚からの吸収にも注意します。 浸透性が強い為、プールには必ず密閉出来るもの(タッパーやしっかり蓋の出来る瓶など)を使用して保管は火気の無い所且つ慎重に。

・万能では無いと言う事
上でも書いておりますが、効果はものによって様々、さらに樹脂に対して影響する場合もあります。
〜とにかく試してみなければ判らない部分が多い為、使用についてはの各自の判断と責任でお願い致します。

・必ずしもまっさらなアンデコボディーにする必要はない
例えばTomixの485系クリーム、KATO湘南色の緑などは落ち難い場合が多いようです。 2色以上のものは帯だけ剥離して重ね塗装の段差を無くす事に期待し、落ち難い下地色は諦めるなど対応も時には必要です。 落ち難いものを無理に剥離すると収拾がつかなくなり、結局落とし切れずに返って段差が出来てしまった…最悪使用不能となったケースも経験しております。 まっさらな状態まで剥離出来れば理想ですが、ものによって臨機応変に対応すると良いかと思います。

・ジョークもほどほどに
某掲示板などにて「温めると能率が良い」〜と言う部分について「直火に掛けると良い」などと嘘が記載されている事があります。
もちろん冗談である事は承知ですが、軽いジョークのつもりで書いたとしても、誤解される方が100%居ないとは限りません。
大袈裟ですが、最悪火災や人命にも関わりますので、例え冗談であってもこのような記載は絶対におやめください。


<参考>

・IPA=イソプロピルアルコール(イソプロパノール) (CH3)2CHOH
99%での沸点≒摂氏82度 引火点≒摂氏12度 着火した時の炎色=青(高カロリー且つ見え難い) 水溶性
主な使用用途=OA機器クリーナー/脱脂/水分と油脂の融和促進 他

・自動車用水抜き剤(本来の目的と購入場所について)
本来の用途は、燃料タンク内に冬季の結露などで溜まった(沈殿している)水を、燃料と融和させて一緒に燃やす事により結果的に水が抜ける事を期待するもの。 多くの場合主成分はIPAで内容量は200ml〜300mlが一般的。

<販売店による実売価格>*大体の目安です

100円ショップ=文字通り100円/200ml
ドンキホーテ放火事件をきっかけに危険物として扱う店は減少傾向です。 ※現在ではほぼ取り扱っているお店は無いようです。
カー用品専門店(オートバックスなど)=80円〜300円/200〜300ml
運が悪いと高価なものしか置いていない場合があります。
DIY関係〜ホームセンター=50〜200円/200〜300ml
ある程度の規模のホームセンターなら大抵置いています。値段も頃合。
ガソリンスタンド=120円〜400円/大抵200ml
100円代ならかなり良心的〜と思うほど高価な場合が多く誤使用防止の為に色付きのものも散見されます。
薬局=500〜3000円/500ml〜1000ml〜
こちらでは水抜き剤としてではなく直接「イソプロピルアルコール」と指定して購入します。値段と容量はまちまちですが、純度が高いものは成分を保証する為に割高になっているものもあります。行けば必ず置いている訳ではなく、その場の在庫となると運次第です。

ズバリお勧めはホームセンター。 ある程度の規模〜カー用品が置いてあるお店ならほぼ間違いなく取り扱っています。
100円ショップは取扱店が激減しており、現在ではほぼ取り扱いは無くなってしまったようです。方々探し回るならホームセンターへ。
ただし(←これ肝心!)、安いものの中には成分表示が無い物があるのでそこだけ注意します。水抜き剤が欲しいのではなく、IPAが欲しいと言う事はお忘れなく。 また先にも書きましたが、ディーゼル車用はほぼ間違いなく潤滑油が入っていますので、その後の洗浄〜塗装やその他添加剤含有の可能性を考えると避けた方が無難です。 ガソリン車用でIPA100%に近いのものを購入しましょう。
ちなみに、現在私が使用しているものは近所のホームセンターにてIPA99%ガソリン車用1本200mlで98円又は128円です。
本来の用途の性格上、基本的には冬季に使用する所謂”季節もの”ですので、夏場は在庫が少なくなる場合もあるようです。


・安全データシート(MSDS)
安全な使用・取扱いをする為に、物質名や分類/危険有害性/安全対策/緊急事態での対応など、詳細な情報を示した資料です。
参考までにリンクを貼っておきます。  こちら←PDFファイル(要Adobe Reader・別画面で開きます)

<剥離事例他>

IPAによる塗装剥離も随分定着して来た感があり、Web検索を掛けると諸掲示板や記事など幾つか出て来ます。
初めての方は様々情報収集され、その上で判断頂いて作業されると良いかと思います。 先ずは要らない物を使ってお試しを…

IPA関連抜粋ログ こちらは過去に掲示板へご投稿頂いた事例や体験談などを抜粋して保存しています。
ただし、各人それぞれ擦り方など作業の違いもありますので、その点はご留意下さい。
レポートリンク 事例多数 簡潔且つ的確にまとめられています。KH TrainFactory様
レポートリンク Tomix箱根登山鉄道1000系 レーティッシェカラー製作記を含めた記事です。
Nゲージレイアウト箱根登山鉄道様
レポートリンク KATO201系他 Hot Line TOKAI様
レポートリンク(BLOG記事)
レポートリンク(Web記事)
GM西武6000系キット  新快のブログ様 西武線情報室様
レポートNo1 KATO115系湘南色
側面の黄かん色印刷部は約半日も漬け込めばあっさり落ちます。
その後欲張って全落としにチャレンジしましたが、これは大変かも?
レポートNo2 KATO205系京葉線色
205系ボディー等に吹き付け『塗装』されている銀に対しての実験。
485/583/183系の屋根をグレー化する場合に有効??
レポートNo3 KATOキハ65
クリーム色が結構難儀しました。かなり時間を掛けたにも拘らず、
染みたような跡が残ってしまいました。
レポートNo4 GM塗料による自家塗装
メーカー塗装ではなく、GMカラーで自家塗装したものを実験。
今回は無塗装ボディーを使用。結果…あっけなく簡単に落ちます。
レポートNo6 Tomix西武5000系
レポートと言うより、結果報告です。 これを剥がす機会はそうは無い
かと思いますが…結果は見事なまでに…No4に継いで簡単でした。
レポートNo7 KATO485系
こちらも結果報告です。キハ65ではかなり難儀したクリームですが、
485系では何故か綺麗に落ちてしまいました。
バスコレ
トラコレ
トレコレ
鉄コレ
バスコレについては1弾2弾はデカール表現部分が剥がれるだけで塗装部分はほぼ落ちません。
3弾以降は逆に短時間で落とす事が可能、3/4弾京阪バスの前面のみ多少時間が必要です。
トラコレ・トレコレ・鉄コレはバスコレ3弾以降とほぼ同じ、簡単に落とす事が出来ます。
ただし、トラックとトレーラーのキャブは透明樹脂ですので、短時間且つ慎重に作業された方が良い
かと思います。 一部透明樹脂は割れなくとも曇ってしまう場合もあります。 街コレは不明です。
Bトレイン
スタートレイン
問題なく剥離出来るようです。 スタートレインは長期間漬けると問題が出る可能性あり。
また、スタートレインの方向幕や窓枠など一部塗装(印刷)部分は全く歯が立たないそうです。
チョロQ
ワーキングビークル
DDF製エアロバス
割れてしまったとのご報告を頂いております。
さらに、一部のワーキングビークル製品(弾によって差があるようです)についても同様。
ワーキングビークル第5弾(ミニバス編)では割れないそうですが落とす事も難儀するようです。
DDF製のバス模型も割れてしまうようです。 これらはIPAでは難しいかも知れません。

 キャブ部分や窓ガラスなどの透明樹脂へ使用すると白濁など問題が出る可能性があります。




 家庭用漂白剤を使ってメッキ表現を剥がす


<家庭用漂白剤〜塩素系>
一部にメッキ表現されたパーツが使われている製品が散見されますが、ギラギラし過ぎ〜玩具っぽい〜など剥離>自家塗装したい場合に、家庭用漂白剤が大変有用、効果は上のIPAとは比較にならないほど絶大です。 塩素系と表記されているものであればどれも問題ないでしょう。 念の為、使用前に漂白剤の説明を一読して下さい。

<効果と使用事例>
効果は絶大、剥離物にもよりますが、大体5分から長くても10分程度で剥離出来てしまいます。



step 1:必要なものを準備します


対象物が入る瓶に、塩素系漂白剤(今回は花王のキッチンハイター)を入れ、水で2倍程度に薄めた溶液を準備します。
歯ブラシなどは必要に応じて…ですが、殆どの場合擦る必要も無く消えてしまうので必要ないと思います。
※溶液は原液そのままでも大丈夫でした。



step 2:対象物を瓶に投入します

溶液が準備出来たら早速投入。 暫し…なんて言う間も無く変化が現れて来ます。 2分後には地肌が見えて来るほど効果が、5分後には完全に消えてしまいました。 歯ブラシ等で擦るなど全く行っておらず、ただ漬けておくだけです。


step 3:水洗いして完了
メッキが消えて無くなったら引き揚げ>水洗い>拭き取り&乾燥で終了です。
綺麗さっぱり僅かな時間で剥離出来ます。 樹脂への影響も皆無です。
元のメッキは何処へやら…瓶にも沈殿物は無く、落ちると言うより消えてなくなる感じです。



 その他の剥離剤



さて、極力樹脂を侵さないように剥離する事をテーマに書いて来ましたが、他にも古くからABSリムーバー、近Mr.PAINTREMOVERと言う液体も売られています。 しかし、ABSリムーバーは高価であったり入手方法についてもほぼ通販利用が前提であったりと効果・入手性・価格に於いてIPAと比べたメリットが今一つ見出せない事から今では殆ど使用しません。

クレオスの柑橘系リムーバー(商品名:Mr.ペイントリムーバー)については、漬け置きが多いNゲージやバスコレへの用途では強過ぎて樹脂を溶かしてしまう為、このページの趣旨と違ってしまうようです。
さらに、100円ショップ等には主成分にアセトンを用いたリムーバーも置いてある事がありますが(主にネイル落としとして売られています)、アセトン=プラ用接着剤の成分の一つである事から、かなり強力(樹脂へも影響あり)なものである可能性があります。 使用には勇気と冒険が必要かも知れません。

・ABS REMOVER
 参考価格 : 80ml=882円  250ml=2205円  1000ml=7350円  成分=?(表示なし) 発売元 : ガンショップインディ

・Mr.ペイントリムーバー
 参考価格(定価) : 110ml=600円  成分=リモネン・アルコール  発売元=GSIクレオス


< 淡い期待を〜 >
バスコレ改造工作を趣とする者にとって、IPAでは満足出来る結果を得られない第1弾/2弾製品は頭の痛い問題です。
Mrペイントリムーバーは樹脂を溶かしてしまうので論外として、ABS REMOVERについては例え入手が煩わしくとも〜高価であっても、良い結果が得られるのであれば是非使いたいところです。
第3弾以降はIPAに任せるとして、第1弾/2弾製品への効果に「あわよくば」〜を期待して改めて実験してみました。



・投入10分後

画像の通り、早速変化が現れて来ました。 何故かデカール部分の赤が漂白されたように黄色に変色、白色部分にも著しい反応が見られます。 しかし、デカールはIPAでも落とす事が出来るので、高価なABS REMOVERにはやはり塗装部分の反応に期待したいところです。 塗装については今のところ全く反応無し。



・投入1週間後

唐突ですが、1週間経過後の画像になります。
この間歯ブラシで擦ったり色々試しましたが全く歯が立たず、この時点でも全く効果が見られません。 既に結果が見えて来た気もしますが、実験ですのでもう少し頑張ってみる事にしましょう。



・ダメっぽい…(投入約1月後)
結果はご覧の通り。
多くを語るまでもないようです。 塗装部分はほぼ無反応、塗装は細かいウインカー部分まで健在です…って(落

現時点での結論=(この用途には)使う意味は無いかと。  一応その後またドボンして放置してみますが期待は……

ちなみに、上の画像のような状態まで(デカールだけ剥がす)を期待するならば、ガンダムマーカー消しペンで十分です。
ぬりぬり>即反応>拭き取れば上と同じ状態になります。しかし、この消しペン間違ってもKATOやTOMIXなどのABS樹脂製品には使用しないで下さい。シンナー剥離以上の見事な廃車体を作る事が出来るでしょう。 崩壊〜ボロボロになってしまいます。(下画像参照)





< 人柱? >

参考までに、バスコレ2弾製品をMr.ペイントリムーバーに1週間漬けて試してみた画像です。
もちろん商品の説明には漬け置き剥離は出来ない〜と謳っておりますので、誤った使用法である事を明記しておきます。



剥がれる事は確かなのですが、樹脂表面もドロドロベトベトになって一部崩壊、メーカー説明通り、漬け置き剥離には全く適さないようです。



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更新履歴
2003/04/26(追記) 2003/05/16(追記) 2003/06/10(追記) 2003/07/18(追記) 2003/8/16(追記) 2003/11/03(追記)
2004/04/07(追記) 2004/08/01(少修正) 2005/12/13(全体リニューアル) 2007/05/04(追記) 2007/10/14(追記)
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