きまぐれレビュー  No.053
<THE バスコレクション 江ノ電オリジナルバスセット>
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  初売り:2012年09月15日 江ノ電バスフェスタ@湘南車庫
  品番:K087/K088  価格:1600円

  初版アップ:2012年09月18日



神奈中バスに次いで幼少の頃より馴染み深い江ノ電バス。 バスコレではミニバスRN以来久しぶりの登場ですね。 初売りは湘南車庫で開催されたバスフェスタ、地元の利を生かして早速購入して来ました。

バスコレとしては初となるラッピングバスの製品化が売れ行きにどのように影響するか勝手に心配しておりましたが、JAMでもお世話になった担当氏の話によると上々の滑り出しだそうで、これまで鉄道含めて多くのグッズを発売して来た中でも初動はかなり良い方ではないかとの事です。 もちろんかつてのように出せば即日完売という訳には行きませんが、むしろあの状態が異常だったとも思いますし、ファミリーや純粋に江ノ電ファンの方に地道に売る事が出来とすれば、理想の形に近付いたとも言えるでしょう。

まぁ本音はエアロスターについては標準色の方が欲しかった〜というのが私個人の感想。 しかし特注としては初めての商品を扱う上で社内的な大義名分など諸事情もあるでしょうし、江ノ電はファミリー層など一般のファンが多い事も考えれば溜飲も下がると言ったところでしょうか。 幸い、売り上げによっては次も検討したいとの事でしたので、長い目で見て期待が持てるならOK。 次は是非かつて席巻した5Eや7Eなどのバスファン的に「これぞ」なく車を一つ^^ 現在の江ノ電ならエアロスターの標準色も。 江ノ電さんには一般にもベテランファンにも受け入れられられる、そんなセットを期待したいです。

※一部の画像はマウスを置くと能書きが表示されます。



品番K087 日デ・西工スペースランナーノンステップ (BU前面・汎用テール)

尺バリエーションが多い江ノ電の96MCですが、バスコレで製品化出来る数少ないプロトタイプとして137号車が選ばれました。 

成型色 : ベージュ  方向幕(LED表示) : 新屋敷・江ノ島(藤沢駅〜江ノ島)  車番 : 137


品番K088 三菱エアロスター(PKG-・前折中4枚折戸・重工4ファンクーラー)

2007年式のPJ-MP35JM改(P尺相当)の一般車にラッピングを施し、今年の4月から走り出した「バスskip号」こと「えのんくんバス」です。 お気付きのようにバスコレとは長さが異なる為タイプとなっていますが、窓以外は案外上手く纏まっている印象です。

成型色 : 薄空色  方向幕(LED表示) : 常楽寺・建長寺・鎌倉駅(大船駅〜鎌倉駅)  車番 : 251




= 特徴や戯言など =


西工96MCは実車通り視野拡大仕様=BU前面です。
バスコレの新タイプ96MC(西工スペースランナー)は5台セットAで初売りされましたが、後に発売された5台セットA2ではBT仕様と共に前面の蓋などに地味に手が入っています。 運転席前の小さな蓋が無くなり、向かって右側の蓋は位置が修正されました。 左の東急バスセットはA2セット発売前だった為、まだ当初の形態で製品化されています。  修正後のB2前面と汎用テールの組み合わせは初ですね。



リアは比較的後期に多い汎用テールに独立型のナンバー照明が付いたタイプです。
リア方向幕(LED表示)は枠だけ表面印刷で表示は窓裏印刷、最近の製品を踏襲しています。



実車(長尺仕様)とバスコレ(標準尺仕様)では長さが異なる為、イラストの配置にアレンジが加えられていますが、これについてはとても上手く纏まっていると思います。
ドア側の窓パーツは似た配置の窓を作っていない為か(バスコレは標準尺がベースなので当然と言えば当然)苦心の跡が伺えます。このドア側に関しては対応する窓がなく苦渋の選択と苦心は理解出来ますが、右側面に関しては完全にパーツ選択ミス。またやっちゃったな…と言うのが率直な感想です。

「4枚折り戸のエアロスターを作りたい」

「15弾だと東急バスが該当するのね」

「なるほど右側窓パーツはG294を使ってるのね」

「じゃぁこのバスもこれでOKっしょ」

実車プロトタイプとはボディー長さが異なる〜そもそも金型を起こしていない実情から標準尺流用で製品化する事自体は仕方が無いでしょう。 当然左側面の窓も持ってないのだからこれも仕方が無い。 尿素注入口が無い4枚折戸仕様の側面が無いのでPKG-仕様を流用する→これも納得出来る。
しかしこの窓選択は頂けない。実車の形態確認をすっ飛ばして、↑こんな感じでパーツ選んでないかい?〜なんて疑いたくなるようなポカミスですね。 北海道中央バス等に使用されているG293を使えばもっと似せれるのに…

今現在持っているパーツの形態を把握し、プロトタイプに対しどのような形態(部品)を選択するとよりベターなのか、特に事業者限定品では不可解なパーツ選択が多く勿体無い製品が多いだけに、もう一度再確認して欲しいものです。

それと、8月半ばの段階で誤植があった方向幕(LED表示)の「常楽"時"」については、きちんと「常楽寺」に修正されています。 外箱だけは間に合いませんでした〜と申し訳なさそうに説明されていた担当氏。
外箱はまぁどーでも良いでしょう。



こちらの面は通常15弾の東急バスと同じ形態。 尺が違うプロトタイプのオーダーに対し新規で窓を起こす訳にも行かないでしょうから、何とか形にしてみました〜といった苦心が伺えます。



絶対に製品には手を加えない! なんて人以外なら、左側面は兎も角右側面は通常15弾製品からより適した形態の窓パーツに差し替えると良いでしょう。
差し替える窓はパーツ番号G293が該当します。 銀サッシで印刷されていた方が都合が良いこと、尚且つ着色が無く、さらに出来れば通常品で〜となると、「北海道中央バス」又は「神姫バス」が都合が良いです。

それでも、ちょっとだけ様子が異なる部分はあります。 今回のセット品には窓柱の裏に黒の色入れがありません。 左側面を流用している為、一部の柱に凸モールドがなく色入れし難い→ならいっそ全部省略してしまえ〜〜そんな流れがあるのかも知れませんね。 

左側面をまともに表現しようとすると切った貼ったは必須になるかと思います。



まぁ、、やっぱこうだよねぇ……



前面のヘッドマークはデフォルトでは表現されていません。

実はこれには理由があるとの事。 このラッピングバスは暫くこのまま営業するそうですが、来年になるとヘッドマークに記載された「鉄道110周年・バス85周年」では辻褄が合わなくなる為、期間が過ぎればヘッドマークは剥がしてしまうのだそうです。 剥がしたまま、若しくは代わり違ったヘッドマークを用意する可能性もあり、それぞれ対応出来るようあえて印刷せずステッカーに添付する形を取ったそうです。 私個人的にはなくなるかも知れないとはいえ、現実にあった姿ですのでそのまま表現しても良かったような気はしますが…  担当氏の「迷った末」〜との言葉が印象的でした。

にしても、無カットのステッカーを美しく楕円に切り抜くのは至難の業ですぞ(笑




= パッケージなど =


昨今多い残念な開封痕ですが、今手元にあるものにはありませんでした。

■ステッカーの内容
137用 : 「江ノ島駅・藤沢駅」 「江ノ島海岸・由比が浜・鎌倉駅」 「藤原・鵠沼車庫」
251用 : 「飯島・大船駅」 「飯島・戸塚駅」 「江ノ電」  鉄道110周年バス85周年記念ヘッドマーク
共通 : 鉄道110周年バス85周年記念ステッカー

137向けのマニアックさに比べ251用の幕は随分手抜きな気が(笑 せめて大船駅→横浜駅とか戸塚駅→本郷台駅→平島 戸塚駅→京急ニュータウン辺りを…  あ、「京急」が入るとマズイのかな(笑


個人的には江ノ電バスの路線の中で最も好きだった、海沿い=R134を経由する辻堂〜鎌倉線が収録されていたのは嬉。 路線は残念ながら昨年廃止されてしまったのですよね…


関連ページ : バスコレパーツ構成一覧表




最近のバス(とは言わない?)だとこの辺がお気に入りでした。
バスコレと同じM尺な江ノ電唯一のエアロスターM。 これが製品化されても困りますけどね(笑




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