BLOG-BILOG  No.039
THEバスコレクション 富士重工5E5台セットA      
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  最終更新 2010/07/19(新規) 2010/07/21(追補)




通常第6弾で製品化された富士重工5Eから尺を変更し完全新規製作で製品化されました。
純正UDシャシーの他に日野シャシーもラインナップされています。
厳密にはメーカー間で微妙に異なるホイールベース/車軸位置ですが、シャシーパーツの軸間を計測すると35mm弱=5200mm程度ですので、どちらかと言うと日野に近い形態で纏められているようです。

ライト類他各パーツのディティールもよりシャープになり、窓は扉も含めて全てはめ込み化された現在の水準で製作されています。

以下簡単レポ&戯言です。

関連ページ バスコレパーツ構成一覧表



■製品画像


品番N016:西東京バス
(日野・中引き戸・標準床・丸4灯ライト・丸フォグ・角型テール/補助灯付き)
この車両のみ塗装の質感が他とは異なります。
バスコレ80シリーズで製作されたBXD50の塗料をそのまま使用したとか?

社番:C2066 方向幕:川口経由 武蔵五日市駅  成型色:からし色



品番N017:横浜市交通局
(UD・中引き戸・都市低床・丸4灯・丸フォグ・柿種テール)
今回の製品では唯一の都市低床仕様です。 ボディーの高さもきちんと作り分けられていますので、標準床車との切り継ぎは調製が必要になります。

局番:8-4301  方向幕:4 杉田・追浜   成型色:クリーム



品番N018:京都バス
(日野・後ろ引き戸・標準床・丸4灯ライト・丸フォグ・柿種テール・前扉狭幅)
少し前にイベントにて販売された同事業者の55号車(UDシャシー)とは異なり、こちらは日野シャシーの101号車が製品化されています。 イベント販売品と同じくこちらも前扉が狭いタイプになっています。

社番:101  方向幕:51 ロテルード比叡・延暦寺 比叡山頂  成型色:薄クリーム



品番N019:広島バス
(UD・中4枚折り戸・標準床・丸4灯ライト・丸フォグ・柿種テール・メトロ窓)

社番:101  方向幕:24 八丁堀・広島駅   成型色:白



品番N020:琉球バス交通
(日野・TOPドア・標準床・角4灯ライト・角フォグ・角型3連テール・非常口ヒドンピラー仕様・逆T窓)
非常口周囲が通常の車両とは異なるヒドンピラー仕様が特徴です。
窓ガラスの着色は成型色ではなく塗装によるものですので、落とす事は可能かも知れません。

ナンバー:沖22 か2056  方向幕:28 牧志方面 読谷  成型色:白



■特徴など


=旧来製品との違い=

先ずは何と言っても旧来製品とは尺が違う事が特徴です。 こんな感じに長さが異なります。



前後のプロポーションの様子です。
前後窓外郭の取り方が改善された事により、旧来製品のもっさりした感じが払拭されています。
5E特有のリアウインドの丸みがより忠実に表現された事は特筆事項に値するでしょう。
また、リアウインドのHゴムのモールドが窓パーツ側になった事でシャープな印象を与え、さらにモデラー視点で見ると色を入れ易くなった点も見逃せません。バンパーの張り出し具合も従来品より好印象。

従来製品とは違い、リアウインドは外側からはめ込む方式になっています。



前面窓はモールドがよりシャープになり、方向幕の印刷が裏側に表現されている点が特徴です。
また、取り付けツメの位置が変更された事で、自作方向幕を使ったドレスアップを施す場合にもツメが邪魔する事なくすっきり見せる事が可能になりました。

そう言えば6弾5E製品は窓の透明度が良くなかったのですよね。
これも改善された事から、仕掛かっているB35(ブル)には新しい製品の窓を奢ってみようかな…



クーラーは別パーツ化(取り外し可能)され、形状も若干丸みを強めに表現されています。
ライトやフォグランプ、ライト横のスリットなども拘りを感じます。



〜とまぁ良いところを中心に書いて来ましたが、提灯記事だけでは面白くない??

一点は、中引き戸仕様の戸袋が窓側に表現された事でしょうか。この部分の形態が異なる仕様ってあったかな?? 戸袋がHゴム支持になるのはボディーそのものが全く異なるモノコック(リベット)仕様な筈だし… 考えられる点とすれば、従来通りの構造で窓をはめ込み化すると左隣の柱が細くなる=不良率が高まる製造上の問題? 又は窓パーツの抜きテーパによる隙間を気にしたか… かなぁ??

もう一点は折り戸の窓。 ヒケ防止の為に裏側を凸凹させる手法はプラ成型の常套手段ですが、もう少しすっきり出来なかったかな?と。 13弾製品はこの辺をかなり上手く処理されているだけに少々惜しい感じがします。 尤も、ドア窓幅も5Eの方が広いですし、車体の肉厚も違うようなので一概に同じ手法を取れるとは限らないのですけれども、凸凹部分の抜きテーパーの角度を狭くしたり、もっと隅に寄せるなど、より目立たなくする工夫は出来なかったかな?とちょっとだけ…

少々無理やりに突っ込みどころを探してみました(笑




=作り分け〜特徴=


(↑この画像はクリックで拡大します)
前後形態〜作り分けの様子。(左2台はUD、右3台は日野シャシー)
琉球バス交通は角目、広島バスはUDでもグリルが残る初期型を再現しています。
また、京都バスのみ前面ナンバーが車体側に設置されています。



シャシーによるリアハッチ(エンジン点検蓋)の高さや、テールランプの取り付け位置の違いもきちんと作り分けています。 いすゞはどちらかと言うと日野に近いイメージですがナンバーが右側ですね。

余談:どちらも社番101なのですねぇ…



今回角テールを採用するのは日野シャシーのモデルだけ。レンズ表面の凸凹まで表現してあります。
角型の補助灯は西東京はモールド、横浜市営は印刷で表現されています。



UD都市低床車と標準床車の違いです。車体の縦寸法が若干ですが違っています。
全高についてはシャシーパーツが同じものの為、都市低床車/標準床車で変わりません。
→これについては少々疑問が… 後述シャシーの項を参照下さい。



クーラーと丸型通風機は別パーツで取り外し可能です。 京都バスのクーラーは形態が異なります。
マーカー・押し込み通風機・角型ファンカバーは屋根一体モールドで取り外し出来ません。



琉球バス交通は非常口扉が通常の車とは異なるヒドンピラー仕様を再現してあります。
吸気口グリルの形状も異なるようです。


今回日野シャシーを採用する「西東京バス」「京都バス」「琉球バス交通」には新規に起こされた標準床用シャシーが使用されています(C29) 全体の形としては*11弾製品96MCワンステップ製品で使われたC19(又はC19-1)と非常に似ており、ぱっと見た限りでは余り変わり映えはしませんが、良く見るとアクスル(車軸)の取り付け高さに手が加えられ、結果として腰高になるように工夫が施されてます。→車軸を押さえるツメやシャシー骨組みの凸モールドが大きく表現されているのが判ります

UD車の「横浜市交通局」「広島バス」にはC19/C19-1が使用されています。ただ、都市低床である横浜市は良いとして、パッケージにも「標準床」とある広島バスはもしかして使用する部品を間違えたのかな?とも。 当初実車は日野よりも腰高なイメージが小さいからあえてそうしているのかと思っておりましたが、先月発売された京都バスの限定品(55号車/UD標準床)ではC29が使用されており、なんだかちぐはぐな感が否めません。 謎は深まるばかり…??

内装パーツについては11弾製品U-キュービック/96MCワンステップ等で使用されたものを使用。琉球バス交通のみ9弾58MC琉球バス用の流用です。

*C19/C19-1はこの他HT標準尺、一部の限定品MP218/58MC/PKG-96MC等にも使用されています。



感の良い方ならピンと来たかな?
実物でもかなり腰高なイメージがある日野の標準床車ですが、C29シャシーを組み込んでこんな遊びは如何でしょう。 実際ここまで差があるかは判りませんが、模型的解釈として少し大袈裟に差異を付ける意味では面白いかも。 例えば…京急バスの貸切兼用車(白バス・標準床)などを製作の際、このシャシーを組み込んで他と差を付けてみるとか…^^d



窓パーツの番号を見ると飛び番が多いですし、商品名にも「〜〜〜A」とあるように、今後も「B」「C」とシリーズ化されそうで楽しみです。  惜しむらくはいすゞが無い点かな。 富士重工と言えば純正UDは当然として次はいすゞじゃないの??と感じる私ですが、まぁ結局どれを製品化しても喜ぶ人憂う人が居ますし、様々な事情も絡んでそうですのでこれについては多くは書かないことにしましょう。
ただ、、、16弾7Eまで純正UDより日野が多いラインナップは流石にナイ…

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