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TOMYTEC THEバスコレクション 第15弾
三菱エアロスター PKG-MP35UM(ワンステップ)
いすゞ CJM500/BU10(北村ボディー)

  最終更新 2010/03/25/6:00




管理人には見飽きるほど馴染んだ(ニュー)エアロスターワンステと、味わい深い北村モノコックボディー+いすゞCJM500が発売されました。

エアロスターは最新式のPKG-をプロトタイプに模型化されています。 日産ディーゼル製エンジンを積むPKG-をプロトタイプとしている点こそ少々変化球気味ですが、KC-/KL-/PJ-等も外観に大きな差は無く、ツーステップ車とワンステップ車で基本寸法の違いが殆ど無い事も合わせて工作ネタとして存分に楽しめそうです。 作り難い扁平ノンステップについては、いつか短尺で製品化されると信じていますので、是非ともよろしくお願い致します^^

北村ボディーの方は時期的に導入が少なくなっていたCJM500が選択された上、通常品4車種中3種が元神奈川中央交通の移籍車ですから、バリエーションとしては実質2種のみで改造種としてはあまり選択の余地がありません。 BUなら使い道は沢山あるのに〜と感じていたところにまさかのシークレット。このBU10を素直に通常品に入れて来ないのはらしいと言えばらしいですが、「ちょっとお遊び(意地悪)が過ぎるんじゃない?」〜と、思ってしまったのはきっと私だけではないと思います。

前置きが長くなりました。早速購入して来た製品を観察して気付いた点等簡単にレポートしてみました。


関連ページ バスコレパーツ構成一覧表



■製品画像


●169:北海道中央バス
三菱製クーラーを搭載する比較的オーソドックスな形態ですね。 KL-やPJ-等への改造を考えた場合、デンソークーラーよりもこちらの方が使い易い為、種車としても重宝しそうです。

中引き戸・三菱クーラー・2 桜町・札幌200か2444・成型色=極々薄い(白に近い)アイボリー



●170:関東バス
こちらは横長なデンソークーラーを装備したタイプです。
前面バンパーの上〜ライト周りを黒に塗っているだけで、案外顔つきが変わって見えるものですね。

中引き戸・デンソークーラー・荻36 南善福寺・C1400・成型色=極薄いクリーム



●171:東急バス
中扉にワイドドア(4枚折り戸)を装備したタイプです。 リアバンパーの蛍光テープ?のようなものまで表現されているとは…。 実は東急バスでもかなりの少数台しか存在しないようです(1台のみ?)

中扉4枚折り戸・三菱クーラー・新25 たまプラーザ駅・NJ8794・成型色=銀



●172:名鉄バス
1弾製品14弾製品〜三菱車のイメージが強い事業者だけに、この選択は順当でしょう。
両側面の最前部に細い窓を配している点が特徴です。

中引き戸・三菱クーラー・名鉄一ノ宮駅・1913・成型色=白



●173:京阪バス
車番頭にBと付された所謂ワンロマ車です。 ブロンス色のメトロ窓が何より特徴でしょう。

中引き戸・デンソークーラー・2 大和田駅・B-1241・成型色=白



●174:阪急バス
阪急バスの特徴でもある運転席上の横流ファンカバー。 この製品でようやく再現されました。

中引き戸・デンソークーラー・10 日出町[阪急バス本社前]・成型色=肌色



●175:神姫バス
部品構成としては北海道中央バスのクーラーをデンソーに変更した形態です。

中引き戸・デンソークーラー・55 神戸学院大学・5593・成型色=オレンジ



●176:広島バス
屋根上通風機を除けば阪急バスと同じ部品構成です。

中引き戸・デンソークーラー・八丁堀/広島駅・516・成型色=白



●177:岩手県交通
前面の運賃幕、側面方向幕の形態、屋根に乗るカマボコ型ファンカバーなど、非常に判り易い特徴を持つ神奈川中央交通からの移籍車です。 かなり細かいところまで表記が入っています。

中引き戸・前扉通し窓・厳美渓・岩手22き191・成型色=白



●178:新常磐交通
通称お化けと呼ばれる前面大型方向幕が何よりの特徴でしょう。
右側面の窓は岩手他三種のものとは配置が異なっているようです。
紆余曲折の末「新」常磐交通として再スタートを図ったのはご存知の通りですが、その証である「新」の文字の露骨な後付け感が何とも… 前面窓下の小さないすゞエンブレムまで再現されています。

後ろ折り戸・前扉分割窓・いわき駅・いわき22か160・成型色=灰白



●179:蒲原鉄道
こちらは岩手県交通と同じく神奈川中央交通からの譲渡車で、模型でも全く同じ部品構成です。

中引き戸・前扉通し窓・村松駅・新潟22か890・成型色=緑



●180:東海自動車
こちらも神奈川中央交通からの譲渡車がプロトタイプです。 当然部品構成は岩手県/蒲原と同様。

中引き戸・前扉通し窓・東海バス・沼津22く1622・成型色=燈色



●S023:シークレット:関東バス(BU10)
バス窓(スタンディーウインド)のみならず、BU10特有のエンジン開口部、CJMより小さい前扉の幅と窓、4分割前面窓、前頭が盛り上がっていない形態で押し込み通風機が乗る屋根もこのシクレだけ…
13弾よろしくもう反則の領域かと。
前面は通常品のCJMとは別形態となっているにも関わらず、ホーンやフォグが実車通りでない等考えると、この顔はシクレだけの為に作られた訳ではない匂いがプンプンしますがこれ如何に?

3ドア・前扉分割窓(小型窓)・阿佐ヶ谷営業所・1539・成型色=極薄いクリーム



●ケース付属の白バス
まんま東急バスのそれですね。
4枚折り戸である点は個人的にかなり嬉。 どなたか恵んで下され〜なんて(汗

4枚折り戸・三菱クーラー・成型色=灰白




■エアロスター(PKG-MP35UM ワンステップ)の特徴


<エアロスターの前/後面は全種共通>
エアロスターについては前面・後面の作り分けはないようです。
事業者による窓下テールランプの有無は印刷で表現しています。

今回もリアガラスパーツは外からはめ込む方式となっていますが、外す作業が案外手強く、無理に外そうとすると最悪ガラスを割ってしまいます。裏からツメをカットするなど工夫した方が良いかも知れません。



<左側面(ドア側)窓ガラスパーツは6種>

・4枚折り戸用逆T
中扉が4枚折り戸のボディーに対応したパーツ <メーカー品番:G284>
 →東急バス(UVカット着色) / 名古屋市交通局セット / ケース付属の白バス

・中引き戸用逆T(A)
中引き戸仕様で戸袋前に方向幕があるタイプ <メーカー品番:G283>
 →北海道中央バス / 神姫バス

・中引き戸用逆T(B)
中引き戸仕様で最前部に方向幕があるタイプ <メーカー品番:G286>
 →関東バス

・中引き戸用逆T(C)
中引き戸仕様で中扉の後ろに方向幕があるタイプ <メーカー品番:G285>
 →阪急バス / 広島バス(薄青着色)

・中引き戸用逆T(D)
中引き戸仕様で中扉の後ろに方向幕があり、最前部に細い窓を配すタイプ <メーカー品番:G287>
 →名鉄バス(薄青着色)

・中引き戸用メトロ
中引き戸仕様で横引き違い窓を配すタイプ <メーカー品番:G289>
 →京阪バス(ブロンズ着色)


一応現状では6種と書きましたが、メーカー品番をカウントして行くと…
G283、G284、G285、G286、G287、G28あれれ??・・・G289   えー、G288は何処に?

〜〜こりゃ何かあるな(w



<右側面(運転席側)窓ガラスパーツは3種>

・逆T(A)
ほぼ等間隔の4ユニットで構成されたタイプ <メーカー品番:G293>
 →北海道中央バス / 関東バス / 阪急バス / 神姫バス / 広島バス / (名古屋市交通局セット)

・逆T(B)
最前部に細い窓を配したタイプ(PKG-で多く見られる形態) <メーカー品番:G294>
 →東急バス(UVカット着色) / 名鉄バス(薄青着色) / ケース付属白バス

・メトロ
横引き違い窓で構成されたタイプ <メーカー品番:G295>
 →京阪バス(ブロンズ着色)

*この項目のメトロ窓(京阪バス)については、コントラストの関係でピラーが上手く写らない為、
このように裏に紙を貼って撮影しています。 従って実際とは見え方が異なります。



今回から前面方向幕が窓の内側に表現された事は特筆に値するかと思います。 以前の製品と比べるとその差は歴然、非常にカッコ良い! 出来れば方向幕(LED表示)の内容全てを車体側に印刷していただけるとステッカー等でドレスアップする向きには非常に助かるのですが、LED表示=オレンジ色の文字だけ窓パーツ側に印刷してありました。 まぁ裏面ですので、綿棒等にシンナーを含ませ、表の黒い目隠し部分に触れないよう文字だけを擦ってやれば簡単に表示無しの窓が作れるでしょう。
(文字印刷はIPAではなくシンナーで落としましょう)

また、ツメの位置も表示部に邪魔にならない位置に移動しているのもGood!〜〜なのですが、どうせならゲートの位置ももっと外側にして頂ければ100点満点です。 ランナーからの切り離し方によってはゲート部分が欠けてしまう(白く見えてしまう)事がある為です。

神姫バスのみ表の黒い目隠しの面積が広く、方向幕表示部が狭くなっています。 従って幅の狭い表示機を導入している事業者にはこちらをベースにすると手間が省けそう。 逆に広い表示機を使用している事業者の場合、このパーツを使用するとこの部分を一旦落として塗るなど少々手間が掛かりそうです。



<クーラーは2種〜改造にあたって>
右は三菱クーラーで、PJ-以降に採用されているファンが4つのタイプです。
KL-〜初期PJ-を真面目に製作する場合、ファンが6つのタイプを作る必要がありますので、車体の加工よりもむしろこれの加工の方が厄介かも知れませんね。  →参考画像

左のデンソークーラーは第5弾の96MCに採用されたものと同じです。
今回は屋根上パーツの取り付けに接着剤が使用されておらず、屋根のパネル接合ラインを乱す事無く外せるのは非常にあり難いです。 また、デンソークーラーパーツとしても歴代製品では取り外しが厄介なケースが多かっただけに、他車種に流用する際にも何かと重宝しそうです。

KC-を作る場合は、13弾エアロスターKのパーツを使用し、出来れば屋根Rに合わせて面取りしておくと良いかと思います。14弾エアロバスのことでんor東京空港交通のパーツを加工の上取り付けると見栄えが良いです。 →参考



内装・床板は新規で起こされています。 床底面と車体下部がツラになるほど低い位置に固定される事と、中扉より後ろの段差が再現された事できっちりワンステップ仕様になっているのは流石です。 マフラー(タイコ)部分はもしかして尿素触媒仕様を再現しているのかな?

良く見ると運賃箱やシフトノブが表現されていたりして… これ、何気に初?



側面窓の支持方法は、北村も含め11弾以前の手法に戻っています。 嬉しいかも。


■北村ボディー(CJM500/BU10)の特徴


<前面は3種・後面は2種を作り分け>
シークレットを含めると5種類製品化されましたが、このうち岩手県交通・蒲原鉄道・東海自動車の3つは何れも元神奈川中央交通の車両をプロトタイプとしており、パーツとして見ると全く同じものになっています。 元神奈川中央交通らしく運賃幕が装備されている関係で、向かって右側の通風口がありません。

左の新常磐交通は、前頭部を大胆に膨らませた独特のパネルラインを持つ大型方向幕仕様が特徴。
ライトやフォグランプの位置も他の製品より高い位置に設置されています。

右のシークレットはCJMではなくBU10で、前面窓が4分割となっていたり、その大きさ(高さ方向)が小さく、その分前面パネルの設置高さが異なる腰高なイメージを上手く再現しています。 リアスタイルもエンジングリル他、各所がCJMとは異なっています。



なんだろ、このカッコ良さは。。 私の中で北村はカッコ悪くなくてはイカンのだけどなぁ…^^

前扉は岩手県・蒲原・東海は通し窓仕様。新常磐は分割仕様。
シクレのBUについてはCJMよりも狭いドア幅と小さな窓を再現しています。



床板は1種・内装は3種で新規パーツです。

右:中扉用(前向きシート)
 →岩手県交通 / 蒲原鉄道 / 東海自動車

中:後扉用(前向きシート)
 →新常磐交通

左:3扉用(三方シート)
 →関東バス:シークレット

どうでも良い部分ですが、一部製品のシャシーは後部に品番を消した跡がありますね。


この大型方向幕の造形は手作業だとかなり手強そう。



■後記

ざっと見た限りこんな感じでしょうか。
車体で見るとエアロスターは2種(左の1面だけが異なる)、CJMも2種(前右左上の4面が異なる)と、思いの外作り分けは少なく、その分シークレットに気合が入っている印象ですね。 発売前、同好の間では様々な予想を立てておりましたが、これは全くの想定外。 まさかのサプライズでした。

さて、、ひと段落しましたら、早速工作に取り掛かるとしましょう。
窓の無い関東、前面窓の無い東急が大量発生する予感…^^


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