白化現象リムーバー

戻る　　　　　　工作室

ＴＯＰ＞工作室＞白化現象リムーバー

■もしもの為の…白化現象（化合物）リムーバー 　瞬間接着剤固着時に発生するガスにより付着する、白色の化合物を取り除く事が出来るリムーバーです。 ご存知のように、この化合物は付着すると厄介で、簡単に且つ綺麗に落とす事は難しくなります。 　そもそも、これ（白色の化合物）が発生しないと謳われている瞬間接着剤を使用したり、加工行程などを考えて 工作すれば、普段はこれによる失敗は、そうはないと思います。 しかし管理人の経験上、これが発生しないと謳われている瞬間接着剤を使用しても、実は劣化している状態の ものを使用して若干付着した…と言う経験もあったり、もしも…の時の安心の為に、一度試してみたい物でした。 ここでは、トロン社製　REMOVER 111 を取り上げてみます。 （トロン　品番ＳＰ−111） ■性能は如何？ 　今回、肝心の性能を確認する為に、普段瞬間接着剤 置き場として使用している←これで試してみるとします。 　これは長きに渡って付着させたもので、条件としては 最悪の状態と考える事が出来ると思います。 　先ずは、小さく切ったティッシュペーパーに含ませて、 簡単になぞる程度に拭いて見ました。 　すると、いとも簡単に取れて行きます。 　調子に乗って全部拭き取ってみました。 化合物は見事に取り除く事が出来ました。　しかし… 　表面が荒れているのでお気付きかとは思いますが、 なんと車体の樹脂（ABS）が溶けてしまっています。 拭いていたボロ布にも真っ黒に樹脂が付着… 最も使用頻度が高いと想像される、窓セルなども溶けて しまうようでは、利用価値として今一つですので、これは いろいろと実験してみなければなりませんね。 化合物を取り除く性能としては十分なようです。 ■材質による影響実験 条件はそれぞれ原液を滴下した状態で5分放置した後、拭き取る方法で実験しています。 左が滴下直後、右が5分後に拭き取ったものです。 KATO製ABS樹脂 （灰色） 　ご覧のように、滴下直後から溶け始め、5分後には窪んでしまうほど反応しています。 さらに、旧ロットのもに多い黒成型品、最近良く目にする白成型品も試してみましたが、 結果は全て一緒でした。 しつこく… Tomix製ABS樹脂 　一応…と言う事で、Tomix製ボディーでも試してみました。結果はご覧の通り。 ABSには使用出来ないようですね。　また、塗料も溶けているのが判ります。 GM製スチロール樹脂 　こちらはプラキットやプラ板などで多い、スチロール樹脂素材です。 こちらは全くと言って良いほど無反応です。これなら使えそうです。 KATO製はめ込み窓 スチロール樹脂 　上と同性質で透明なものです。　こちらも無反応、大丈夫なようです。 GMキット付属窓セル 塩化ビニール樹脂 　こちらも"ほぼ"大丈夫。 ただ、画像では上手く写っていませんが、滴下部分がほんの僅か変化しています。 ABSのように、ドロドロと溶け出す感じでは無く、滴下部分（特に輪郭？）に跡が付く感じです。 曇り/変色なども全くありません。 この実験では5分放置していますが、実際の作業では数秒程度の接触でしょうから、それほど 神経質にならなくとも良いかと思います。実際拭き取る程度では全く問題ありませんでした。 管理人としては"使える"と言う印象です。 KATO製台車枠 ポリ(アセタール？)樹脂 　こちらは全く問題なし。反応は皆無です。 ■レポート後記 　さて、いろいろと書いて来ましたが、結果としてはスチロール・塩化ビニール（拭き取る程度）なら 利用価値はあるかと思いました。 よくある失敗として、窓ガラスを曇らせる事がありますが、この用途には問題なく使えそうです。 ただし注意としては、ABS製ボディーなどに付着させない事、塗料も溶け出した事から、塗装面には 使えない事です。　従って、鉄道模型では窓パーツ（セル）への用途が適していると思います。 また、念のため使用の際には、一度目立たない部分でテストする事もお勧め致します。 さらに…瞬間接着剤も剥がれるようなので、これの接着部にも付着しないように注意が必要です。 入手はミニカーやフィギュア等を扱っている模型店などにて、 ラクーンオート　http://www.raccoon-auto.com/index.html　にて入手する事も出来ます。 鉄道模型店ばかりでは無く、他のジャンルの模型店にも目を向けると面白い物が見付かる事が… 最近では、これも楽しさの一つになりつつあります （^ー^） まぁ必要ないと言えば無いかな？と思うようなモノですが、持っておけば安心？かも知れません。 自分では失敗しなくとも…ジャンク車輌を購入して〜な場合などにも使えそうです（^o^） 〜こんなモノもあると言う事で… *ABS＝アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの略称

戻る　　　　　　工作室　　　　　ＴＯＰ


Copyright(C) 2002 MrT(hiro,T) All rights reserved.